2020年02月17日

西洋中世の彩色写本展【第2回】のご案内

先月に引き続き写本展を行います。
【日時】 
2月22日(土)11:00~17:00
2月23日(日)11:00~16:00
【場所】MAMATOCO(ママトコ)レンタルルーム  
  (無料です)
先回は10~11世紀のBeatus黙示録註解書写本を中心に展示しましたが、今回はそれ以降の写本を中心に展示します。
少し紹介します。
⑩コルシーニ写本  Beatus写本の中で一番小さい写本です。
corsini
Corsini2
⑪ベルリン写本  挿絵は線描画に淡彩の彩色です。
Berlin
Berlin2
⑫リスボン写本  挿絵が蛍光色風の着色です。
Lisvon
Lorvao
⑬ナバーラ写本  人物の描き方が漫画チックです
Navarre1
navarre 2
⑭ファクンドス写本  今回の展示はは縮小版のファクシミリです。挿絵が「薔薇の名前」の小説本の表紙に使用されています
Facundus
⑮シロス写本  いろいろなところに書かれている本文とあまり関係のなさそうな挿絵が面白いです
Silos1
silos2


⑯ライランズ(マンチェスタ)写本  1葉の欠けもなく完全な形で残っている希少な写本
Manchester1
Manchester2
⑰ラス・ウェルガス写本  Beatus写本の中で一番大きな写本です
Huelgas1
Huelgas2
⑱アローヨ写本  金銀をふんだんに使用した豪華な写本です
Arroyo2
Arroyo3
Arroyo1
先回の写本もいくつか展示したいと考えています。
ご興味がありましたら是非お越しください。

     


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2020年01月26日

西洋中世の彩色写本展2日目です。

昨日に引き続き今日(26日)も、ベアトゥスの黙示録注解書の写本(ファクシミリ本)を主に、ママトコで展示会を行いました。
ママトコ外観
ママトコの外観です。右側が喫茶店「ゆらり」で左の蔵が蔵カフェ&マルシェ 「ころも農園」です。蔵の2階が食事場所になっています。日曜日は両店とも休業日でした。ただ、残念ながら両店ともに来月2月で閉店になるようです。詳しくはこちらを参照ください。レンタルルームは引き続き使用できます。
さて、中央の入り口から入って奥がレンタルルームになっています。
ママトコ入口
路地のような感じになっていて突き当りの右側がレンタルルームの入り口です。
ママトコレンタルルーム入口
昔風の引き違い戸になっています。中に入っていただくと、展示会を行っています。
ママトコ奥
こちらはレンタルルームの奥で、トイレがあります。外観は昔のトイレですが、中は最新のシャワートイレです。
今日は5名の方がお見えになりました。2名は書物研究会の講座生の方で、2名は通りがかりの方でした。あと1名の方が東京から足を運んで頂いたそうで、ベアトゥス写本の研究をされている方でした。いろいろお話が聞けて大変参考になりました。今はただ眺めているだけで、もう少し系統だって勉強をしたいとも思っているのですが、もう一度よく考えたいと思いました。
マドリード写本
マドリード写本:一番古い写本(残っている完本で)だそうです。中世の写本によく見られる鋲が打ってあります。
モーガン写本1
モーガン写本は当初1冊本でしたが、モーガン図書館が買い取ったのち修復に合わせて2分冊にされたそうです。
エスコリアル写本
エスコリアル写本です。ベアトゥス写本の中では小型に属するかもしれません。羊皮紙が反ったりシワがよらないように木でできた表紙でしっかり押さえつけるための留め金がついています。
写本系統図
Williamsの最新の系統図です。付箋のある写本が今回展示した写本です。
今回の2日間の展示では合計12名の方に見てもらいましたが、実際に手に取って感触を実感してもらうにはちょうど良いくらいだったかなと思いました。
最後に岐阜から見えた方には失礼をしてしまいました。少し早めに片づけをしてしまったもので、玄関でファクシミリ本の一部を見ていただくという、申し訳ないことをしてしまいました(雨が上がっていてよかったです)。来月はぜひ早めにお願いします。(私ももう少しゆっくり片付けますが)
次回は2月22日(土)と23日(日)の11:00からを予定しています。
一番小さいコルシーニ写本から1番大きいラス・ウウェルガス写本まで展示の予定ですが、今回の写本の一部も展示したいと思っています。
(ファクンドス写本は縮小版になります)
それではお待ちしています。







  


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2020年01月25日

西洋中世の彩色写本展を行っています。

今日(1月25日)と明日(26日)に、彩色写本展を行っています。
場所は桜町のママトコのレンタルルームです。
どのような感じかをご紹介します。
マドリード写本など
エスコリアル写本など
今回展示したスペインのベアトス黙示録註解書の写本の複製本(ファクシミリ本)9冊です。5写本は、装丁や羊皮紙の風合い・シワの寄り方なども複製されています。
モーガン写本他
こちらはモーガン写本のVol.2とベアトゥス写本の関連本です。
時祷書他
こちらはその他の黙示録写本や時祷書などの本です。壁の大きなパネルは「西洋書物構造史」で、NPO法人「書物の歴史と保存修復に関する研究会」(書物研究会)が作成されたもので、西洋の製本の材料から装丁のいろいろな構造(例えば綴じや花布など)の変遷が分かりやすくまとめられています。
エチオピア聖書他
上の写真の一部で、時祷書の1葉物写本や、コプト語で書かれたエチオピア聖書の写本もあります。エチオピア聖書は昔の綴じ方で綴じられています。
左端に置かれている「図書の修理 とらの巻」は、先の「書物研究会」が制作した本で、正と続の2冊出版されています。本の構造や修理の仕方がわかりやすく説明されています。
書物研へは5年ほど前から製本・修理・修復の勉強に通っていますが、今日は書物研究会の代表の板倉先生にも奈良から見に来ていただきました。遠いところまでわざわざ見に来てくださり、恐縮です。
また、書物研の方や昔お世話になった方々にも足を運んで頂き、ありがとうございました。
今回は初めてのことということもあり、手の行き届かないところが多いですが、ご興味おあり方にはぜひ見に来ていただき、手に取ってゆっくり見ていただければと思います。
26日(日)11:00~16:00
2月にも行う予定です。
2月22日(土)11:00~17:00
2月23日(日)11:00~16:00


  


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2019年12月31日

西洋中世彩色写本展・・ファクシミリ版について

1月と2月の第4土日にMAMATOCOのレンタルスペースで写本展を行う予定です。
中世ヨーロッパ写本のファクシミリ版を中心に展示をする予定ですが、みなさんファクシミリ版(本)と聞いて、何を思われるでしょうか。
よく使われるのは、電話機と一体になったFax送受信機で、コピーを取る様に文書や画像を電話回線によって遠隔地まで転送するシステムのことをいいます。ここでFaxというのはファクシミリ(fac simile)の短縮形で、こちらのほうが一般的になっています。
今回のファクシミリ版というのは、Faxと基本的に同じ意味で、もとの古書、写本、地図、版画などのオリジナルと、可能な限りそっくりになるよう製作された複写または複製を指します。原本の大きさ、色、状態、その他材質などから、装丁や製本状態も含めてできるだけ正確に複製した物が多いです。多くは限定部数の発行で、世界で500部~900部程度しか発行されていません。
オリジナルの複製ということで、ページの破れや穴あき、汚れなどもそのまま再現されています。また、中世の写本は羊皮紙に書かれたものが主流ですが、さすがに羊皮紙を使用することは難しいので紙を使用していますが、羊皮紙の厚みやシワのよりかた、表面の手触り感も再現してあるものもあります。
また印刷も通常のカラー印刷は3色+黒の網点で印刷することにより濃淡や色合いを出しますが、ファクシミリ版では数十色のインクを用いたオフセット印刷によるため、拡大しても色が鮮明です。また、彩色部分の金や銀についても別刷りでオリジナルに近づけています。
【装丁のいろいろ】
Madrid 装丁
Madrid写本の装丁です。留め金と表紙の四隅に飾り鋲があるものが多いです。これは羊皮紙が湿気を吸って波打つため写本が膨らんでくるのを防ぐためと、昔は写本を平置きにして保管していた為、表紙に傷がつかないようにとのことだそうです。
Lorvao 装丁
これも同じタイプです。4隅の鋲が丸型で中央は太陽のような形をしています。
Las Huelgas 装丁
これは隅の部分にガードがついています。Las Huealgas写本はBeatus写本の中で最大の大きさで重さも11kgと尋常ではない写本です。
Morgan 装丁
有名なMorgan写本です。2分冊に製本し直されています。留め金が紐タイプになっています。
【花布(Headband)】
製作された当時のものかは別にして、昔の手法で綴じられた花布も再現されています。
Madrid 花布
Lorvao 花布
Escorial 花布
【補修のあと】
羊皮紙が破れた部分を糸で縫っている様子も再現されています。
Corsini 補修
Escorial 補修
【用紙】
わかりにくいですが、シワや汚れ、落書きや虫食いの穴、多分挿絵を切り取られた痕も再現されています。
Las Huelgas ページ
用紙にシワがよっているのが見えます。
Berlin 用紙
各ページの大きさがまちまちです。
Lorvao 落書き
ページの下のほうに落書きが見えます。いつの時代にもこういうことをする人がいたのですね。
Cogolla 虫食い
虫食い?と思われる穴がいくつも開いています。羊皮紙でも虫食いがある?
【印刷】
Escorial ページ
Escorial写本です。色が微妙にかすれている感じがいいです。
Arroyo 印刷
Arroyo写本です。これはフェルナンド3世により制作されたもので、金銀やラピスラズリの青色をふんだんに使用した写本で、その豪華さを再現しています。

モーガン写本からです。羊皮紙が傷んでいる様子も見れます。

展示会ではファクシミリ版の他に、羊皮紙に書かれたオリジナルの写本や一葉ものを見ていただく予定です。



エチオピア聖書と呼ばれるもので、コプト語で書かれています。年代は不詳ですが17~19世紀のものと思われます。
実際に手で触れて当時の写本の雰囲気を感じていただければと思います。

【日時】1月25日(土) & 26日(日) 11:00~17:00
    2月23日(土) & 24日(日) 11:00~17:00
【場所】MAMATOCO レンタルルーム
です。詳しくはこちらで。











  


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2019年12月15日

展示会のフライヤーと本のページ押さえの製作

1月と2月にMAMATOCOのレンタルスペースを借りて、写本の展示会をする予定です。 その為の準備がいろいろあるのですが、初めてのことでなかなか進みません。
今回はフライヤーとページ押さえを紹介します。
1)フライヤー
 いろいろ便利なものがあり、ネット上でフライヤーやチラシなどが簡単に作れて印刷を頼むことができるようです。ことらも初めてのことなので、手さぐり的なところもありましたが、何はともあれトライしてみることにしました。今回は「ラクスル」というサイトを使ってみました。
 ここではサイトで紹介されているデザインプレートをベースに、写真や文章を差し替えていき、そのまま印刷を頼むことができます。慣れるまでは少し時間がかかりましたが、何とか完成。1週間後に下のようなフライヤーが届きました。

ただ校正が不足していて、裏面の展示本の番号が少し間違っていたのを見落としていました。
2)ページ押さえ
 本を180度開いた状態にすると本が傷むので、120度くらいになる様に書見台を作る予定ですが、開いたページが綴じないような重しを作ってみました。
使用状況2
重しはパイ生地を焼くときに重しとして使うアルミの粒を使いました。大きさといいあまり重すぎない重さといいちょうどいい感じです。本にのせたときに本を傷つけないようにとフェルトを使いました。

このフェルトを筒状に縫い合わせて、そこにアルミ粒を10個ほどづつ入れて、ミシンで閉じていきました。ミシンも滅多に使わないのですが、何とか形にはなりました。
ミシン
12本ほどできました。もう少し作っておく必要がありそうです。
重し
使用状況1
書見台についてはま、また紹介したいと思います。

【展示会開催日】  
 2020年 1月25日(土) 26日(日) 11:00~17:00
      2月23日(土) 24日(日) 11:00~17:00
【場所】
  MAMATOCO レンタルスペース
     愛知県豊田市桜町2丁目56 
  
【1月 主要展示物(予定)】 
 《Beatus黙示録注解書写本 :10世紀~11世紀を中心に》
   ①マドリード写本
   ②コゴーリャ写本
   ③エスコリアル写本
   ④サン・スヴェール写本
   ⑤オスマ写本
   ⑥バルカバード写本
   ⑦ウルジェイ写本
   ⑧ジローナ写本
   ⑨モーガン写本
 《黙示録写本》
   ①Trierer 黙示録写本
   ②Trinity 黙示録写本
   ③Bamberg 黙示録写本

お時間があればぜひお越しいただきたく。  


Posted by おもちゃシューリーズ  at 21:01Comments(0)写本

2019年11月20日

中世ヨーロッパの彩色写本展@MAMATOCO

1月と2月にMAMATOCOのレンタルルームを借りて、スペインの黙示録註解書写本のファクシミリ本を中心にした展示会を行います。
詳細はまた案内をさせていただきますが、とりあえずご連絡します。
展示案内
1月25日(土) 11:00-17:00
   26日(日) 10:00-17:00
2月22日(土) 11:00-17:00
  23日(日) 10:00-17:00
(場所)MAMATOCO レンタルルーム (豊田市桜町2丁目56)

こちらでも案内をしていきますのでご覧ください。
以上 ご興味のある方はぜひ足をお運びいただきたく。


  


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2019年10月24日

装飾写本の本の紹介

世界で最も美しい装飾写本」という本を少し前に入手しました。
たまたま本屋で見かけて、中を見たところ珍しく黙示録関係で1章設けており、ベアトゥスの黙示録註解書を中心に紹介していたので、即買うことにしました。
表紙
装飾写本を91点紹介しています。有名な「ケルズの書」やベリー公の「いとも豪華なる時梼書」をはじめとして、時梼書や植物誌写本など広範囲の写本が紹介されています。
裏表紙
目次
序章から第7章まで、写本をほぼ時代ごとに分けて紹介しています。また、コラムとして写本について4テーマの記載があり、写本についての「描写の変遷」や「制作者」「星座」「周縁のイメージ」というテーマで解説しています。
黙示録写本の章
黙示録写本の章です。
ベアトゥスの黙示録註解書写本としてファクンドス写本を中心に紹介していますが、ほかにサン・スヴェール写本やモーガン写本・マドリード写本・ジローナ写本・シロス写本が少ないですが紹介されています。
また、ベアトゥス写本の前後の時代の写本として、トリーア黙示録・バンベルグ黙示録やドゥース黙示録・ゲッティ黙示録も1葉ずつですが紹介されています。黙示録写本だけでこれだけ紹介している例は少ないように思います。



  


Posted by おもちゃシューリーズ  at 23:10Comments(0)写本

2019年07月14日

Beatus写本のドキュメンタリーDVD

ホームページで偶然スペインのBeatus写本についてのドキュメンタリー映画のDVDが販売されているのを見つけました。『Beatus ; The Spanish Apocalypse』という76分の映画で、Beatus写本の研究者で有名なJohn Williams教授が出演しています。ただ、残念なことに売り切れとなっていました。 Amazonでも扱っていないようで、入手する方法はないかと諦めかけていたのですが、ホームページの別のページに製作者のHamid Shams氏にコンタクトをとるようなことが書かれていました。見ず知らずの日本からいきなりメールをして返事が返ってくるか疑問でしたが、ダメもとでメールを送った所 親切な返事が来ました。購入の意思を伝えると送ってくれるということで、PayPalで代金を支払ったところ10日ほどでDVDが届きました。
DVDのジャケット
さっそく少し見始めたのですが、字幕なし(当たり前ですが)なのでやっぱりついていけません。じっくり何回も見ないと内容を理解するのは難しそうですが、いろいろな写本が紹介されているので、そこのところはよかったです。冒頭のPierpnt Morgan LibraryでMorgan Beatus写本(MS. M.644)の実物をWilliams教授が見ているシーンはうらやましい限りです。
いつかはスペインで実物を見てみたいものです。
HamidさんのH.P.でダイジェスト版を見ることができます。ご興味があれば一度ご覧下さい。
内容は、修道士「リエバナのベアトゥス」により紀元8世紀に著された『黙示録註解書』を基に彩色挿絵が付与された中世の写本群(スペインで最も偉大な国宝の一つ)の芸術、歴史そして文化的な影響を探ったものです。スペインのロケ地で撮影されたドキュメンタリーは、現在残存している27冊の写本の製作の背景である町、村、道、教会、修道院を旅しています。これらの写本の研究に30年以上を費やしてきたジョン・ウィリアムズ教授が、ドキュメンタリーのガイドおよび歴史家として行動します。スペインを横断する旅で、彼は、8世紀から12世紀のスペインの修道士が住んでいた歴史的、文化的、宗教的、芸術的文脈を再現し、これらの写本がスペインの国民的アイデンティティとその芸術的文化的遺産をどのように形作ったかを説明しているとのことです。


  


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2019年01月13日

アローヨ写本(ベアトゥス黙示録註解書)紹介

アローヨ写本は13世紀前半というベアトゥス写本群の中では最終期に作成されたと推定されている大型の写本です。
どれくらい大型化というとページの大きさが縦440mm横305mmあります。
A3サイズが420mm×297mmなのでそれより一回り大きなサイズになります。
ただ、ベアトゥス黙示録註解書の写本群の中にはもっと大きな写本もあって、Las Huergas(ラス ウェルガス)写本は530mm×340mmもあります。
こうなると本というよりも大きな画集という感じです。重さも10kg前後となり、持ち運びも大変です。
アローヨ写本はサン・アンドレス・デ・アローヨ修道院に所蔵されていたのですが、制作場所ははっきりしません。その豪華な彩色や大きさから、王家に縁のある修道院で製作されたという説があります。
挿絵は金・銀をふんだんに使用した豪華・華麗なものです。一部を紹介します。
Arroyo 01

Arroyo 05

Arroyo 03

Arroyo 06

Arroyo 11

Arroyo 08
これらの挿絵はフランス国立図書館のホームページで原色で見ることができます。ここでは挿絵だけでなく写本の最初から最後まで、背表紙なども含めてみることができます。金・銀の鮮やかさはなかなか分かりにくいですが、それでも原色をふんだんに使った豪華さは十分感じ取れます。
それにしてもこういった彩色写本がカラーで見ることができるのは嬉しいものです。
近年発見されたGeneva Beatus写本(ジュネーブ写本)も、スイスのe-codicesというサイトですべてを見ることができます。

  


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2019年01月06日

レオナルド・ダ・ビンチの手稿

写本とは少し違いますが、レオナルド・ダ・ヴィンチの手稿の紹介をします。
レオナルドは絵画や彫刻などの作品はそれほど多くは残していませんが、絵画のための素描やメモ・いろいろな学問(天文・水力学・飛翔等々)や軍事関係などを描いた膨大な手稿が残されています。
大きく分けて以下のように分類されています。
1 アトランティコ手稿
2 トリヴルツィオ手稿
3 鳥の飛翔に関する手稿
4 パリ手稿
5 アッシュバーナム手稿
6 ウィンザー手稿
7 アランデル手稿
8 フォースター手稿
9 マドリード手稿
10 レスター手稿
【1】トリヴルツィオ手稿
 20.0×14.0cm で 51紙葉 の手帳型。 表紙は羊皮紙で装丁されています。
トリヴルツォ手稿表紙

トリヴゥツォ手稿2
【2】鳥の飛翔に関する手稿
 21.3×15.3cm で 20紙葉 の手帳型。
 鳥の飛翔に関する手稿 表紙

鳥の飛翔に関する手稿 中身

鳥の飛翔に関する手稿 中身2
【3】レスター手稿
 29.5×21.8cm で 36紙葉 未綴じ版です。
レスター手稿 表紙

レスター手稿 2

レスター手稿 3

レスター手稿 4
【4】マドリッド手稿
21.0×15.0cm でⅠ巻184葉、Ⅱ巻157葉 です。 上記のような装丁・紙質まで複製したものではありません。










レオナルドが所持し記入していた手稿の雰囲気が伝わってきます。詳しくはこちらをご覧ください。
近くの図書館でも手に取ってみることができます。私が見たところでは下記があります。

豊田市図書館 ・・「トリヴルツォ手稿」「鳥の飛翔に関する手稿」
愛知県立図書館 ・・「パリ手稿」「トリヴルツォ手稿」「鳥の飛翔に関する手稿」
名古屋大学図書館(中央館) ・・「パリ手稿」「マドリッド手稿」「トリヴルツォ手稿」「鳥の飛翔に関する手稿」「ウィンザー手稿」

愛知県立図書館の「パリ手稿」は全12巻すべて閲覧できます。とても個人では購入できる代物ではないので、ぜひ訪問してみてください。閲覧者がないと宝の持ち腐れになります。
(貴重書なので、閲覧は指定されたところになりますが)
名古屋大学にこれだけそろっているとは、今回改めて知りました。以前調べたときには気が付かなかったのですが。他にもいろいろファクシミリ写本を所蔵しているようです。また紹介します。


  


Posted by おもちゃシューリーズ  at 19:43Comments(0)写本