2022年01月31日

1月の絵本修理

1月にお預かりした絵本の修理を始めています。
進捗をいくつかご紹介します。

①図鑑 裏表紙が背とのつなぎ部分で切れてしまっています。

表紙の上側を部分的に切り離し、表紙と別にして寒冷紗で補強して接続することにしました。

寒冷紗を接着しているところです。

背表紙と表・裏表紙とは厚手の和紙で接続することにしました。

和紙で接続したところ。表紙を心材のボード紙から少し剥がして、間に和紙を潜り込ませました。

上に載っているのは寒冷紗を貼った本体です。これを表紙に接着します。裏表紙側と表表紙側とつなぎ位置を確認しながら順番に接着していきます。
表表紙側見返し部分

裏表紙側見返し部分

表側から見た様子。耐久性が少し心配ですが、普通に扱っていれば大丈夫かと思います。


②絵本「だるまさんと」 

最後のページが斜めに破れています。

破れた面にノリをつけて接続し、弱そうなところを和紙で補強しました。破れた面が広いと接着もうまくいきます。

裏ページから見たところ。

ページが白いと和紙を張った部分はほとんど目立ちません。

③絵本「Good Night」  

この絵本も途中のページが破れています。

同じように破れたところの面にノリをつけて接続します。

こちら側は和紙で補強した部分もほとんどわかりませんが、裏側のページは色が濃いので白い和紙が少し目立ちます。


もう一冊あるのですが、ページ破れ+ページ外れで、外れたページをどう戻そうかと悩んでいます。修理ができたらまたご紹介したいと思います。

次回絵本病院は 2月26日の予定です。
26日(土) 13:00~16:00 子育て支援センター「あいあい」 (T-face A館9階)








  


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2022年01月25日

おもちゃ修理-ラジコン

1月のおもちゃ病院で持ち帰ったおもちゃの修理をしていますが、なかなか思うようには治りません。
今回はラジコンのおもちゃを紹介します。

前後進用モーターのほかに車の下にもファンがついていて、これを回すと車が壁に吸い付いて壁や天井も走ることができるそうです。
今回はラジコンのレバーを動かしても前後進のタイヤが動かないというものでした。

送信機側を見ても特に異常はなさそうでした。レバー部の接触不良かとも思い、接点復活剤を塗布してみましたが特に改善はされませんでした。 念のため赤外線の発信検査機で確認しましたが、やはり信号は出ていません。

発信機の赤外線LED周りの導通を確認してみると3個のLEDのうち左側と中央の足の間で導通がありません。よく見ると左側のLEDの足についている半田が基板から外れている(基板の銅メッキ部ごと剥がれている)ようです。そこで、隣のLEDの足とリード線とはんだで直接つないでやることにしました。

ちょっと見栄えが悪いですが、信号はちゃんと出るようになりました。車両側のスィッチを入れるとちゃんとレバーに反応します。

元に戻して、動くことを確認して終了しました。
ちなみに壁や天井を動き回るかどうかは試していません。

次回のおもちゃ病院は
2月5日(土曜) 10:30~14:00 T-Face A館9階 子育て支援センター「あいあい」で行う予定です。
10:30~12:30 修理受付
10:30~14:00 先月までの修理品返却
よろしくお願いします。




  


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2022年01月23日

1月の絵本修理

1月22日に絵本修理を「子育て支援センターあいあい」で行いました。
この日は全部で4冊の修理依頼がありました。そのうちの3冊を紹介します。いずれもページの破れです。

1冊目は定番のだるまさんシリーズです。
最後のページが見事に破れてしまっています。


2冊目は「Good Night, Good Night]という英語の絵本です。

これもページの中央で2分割に破れています。


3冊目は「よろくまシュッカ」という絵本です。

これは2か所で破れてしまっています。

これは3分割に破れてしまっています。もう一か所は破れとページ外れです。

綴じの部分が破れてしまって抜けてしまっています。
写真のないもう一冊は小型の図鑑で背表紙が外れていました。修理の結果は合わせてまた載せたいと思います。

次回は2月5日(土)13:00~16:00 T-face A館9階 子育て支援センターの活動室です。破れた絵本があればお持ちください。

  


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2022年01月12日

12月の絵本修理その2

12月に預かった絵本の修理を紹介します。


仕掛け絵本の一つでドーナツ状のリングを溝に沿って動かして遊ぶ絵本ですが、溝が部分的に壊れています。表紙は真ん中の部分が土台からなくなっていて、両側のところも溝の上の部分がなくなっています。

こちらは中央の先端部分がやはり溝の上の部分がなくなっています。

こちらも途中のところで溝がなくなっています。
この状態だとリングがこの部分で外れてしまいます。
まずはボール紙で欠落している部分をお愚ないました。



リングがうまく動くことを確認しながら接着します。
最後に色を合わせるために色紙を表面に貼りました。赤と青はほぼ同色がありましたが、ピンク色でうまく合うものがありませんでした。今回は下のような色の色紙を貼りました。




以上です。次回絵本修理は
1月22日(土) 13:00~16:00
T-Face A館9階 子育て支援センターで行います。 


  


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2022年01月07日

1月の写本展示(ライブラリー リエバナ)

中世スペインの写本(精巧な複製本)などを展示しているライブラリー リエバナです。


1月の展示内容と開館日のご連絡です。
1月から平日の開館を増やしました。基本は日曜日+水・木・金曜日です。
(1月12日はお休み)


今月は下記の写本をファクシミリ本で紹介しています。
【ベアトゥス黙示録註解書写本】
・コルシーニ写本・・ベアトゥ写本群の中で一番小さな写本です。
・ラス ウェルガス写本・・一番大きな写本です。持ち運びも大変。
・ウルジェイ写本・・10世紀後半に制作された素朴な色彩の写本です。
・マンチェスター写本・・1175年頃に制作された保存状態のいい大型の写本です。
・カルディーニャ写本・・これも同時期に造られましたが、現在は4か所に分けて所蔵されています。今回のファクシミリ本はすべてを集めて作成されました。
【黙示録写本】
・トリーア黙示録写本 ・・800年頃にフランス北部で制作された、残存する挿絵入り黙示録写本では一番古いもの。
・トリニティ黙示録写本・・13世紀前半にイギリス又はフランスで制作された大型の豪華な彩色写本。
【中世の写本】
・新約聖書(Vat.Lat.29) ・・13世紀前半にイタリアで作られた彩色写本
・獣の書(Book of Beasts)・・13世紀前半にイギリスで作られたけもの図鑑のような写本。


VITS豊田タウンのB1Fにあります。来られる際は外側の階段から市民ギャラリーに降りてください。
ぜひ中世ヨーロッパの彩色写本の世界を味わってください。
  


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2022年01月06日

おもちゃの修理その2

12月に預かったおもちゃの修理をもう一つ紹介します。
これはなかなか厄介でした。

アースグランナーというおもちゃでいろいろ音が鳴るおもちゃですが、スイッチを入れても音が出ないということで、スイッチ部が壊れているのではとのことでした。

スイッチ部の写真です。動かしてみても確かに反応しません。早速内部を見てみることにします。
分解してスイッチ部分にたどり着きました。スイッチはプリント基板に直接はんだ付けされているタイプでした。

基板を裏から見たところです。よく見るとスイッチから出ている端子にはんだが乗っていますが、はんだが基板から離れています。プリント基板の上の銅の層がはがれてなくなっているのでした。これではスイッチを入れても反応しません。
プリント基板の銅膜が欠けているのと、接続先の回路は保護膜で覆われているので、スイッチとつなぐことが無理なように思いましたが、ネットを見てみると保護膜を剥がせば接続できそうなことがわかりました。そこでダメもとでトライしてみることにしました。
まず保護膜の除去です。スパチュラでこすってやると銅膜が見えてきました。

ここにはんだを持ってさらにスイッチの端子とを銅線でつなぎました。

この段階でスイッチを入れてみると確かに音が出ます。一応反応しているようです。
ただこのままではスイッチの操作による動きでまたはんだが外れる可能性が大きいので、ホットメルトでできるだけ固定しておくことにしました。(エポキシ接着剤などで固定してもいいですが、そうすると万一再修理しようとしても手が出せないような気がしたので、ホットメルト程度にしました)

上は裏側から見たところ。一応反対側からも固定しておきました。

あとは元通りに組みなおすだけですが、結構手間取りました。いろいろ部品があるのですが、外すときにばらばらになったため、部品の向きなどを確認するのに手間取りました。参考に内部の部品をセットしたところです。

今回はなんとか治ったようでよかったです。

次回おもちゃ修理は、
1月8日(土) T-Face A館9階子育て支援センター 
10:30~12:30 修理受付
10:30~14:00 修理預かり品返却
です。
  


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2022年01月05日

洗濯機のふたの修理

自宅のドラム式洗濯機についている蓋が壊れてしまいました。
洗濯機の下の方についている糸くずフィルターの部分で、使用後にフィルターを外して乾かしている間、ふたを開けたままにしているのですが、途中で止まらない為全開状態になっています。
気を付けているのですが前を通った際に足にひっかけてしまうことがあり、根元のヒンジ部分が割れてしまいました。ヒンジ部分がふたと一体に成型されているので、無理な力がかかると簡単に折れてしまいます。それでとりあえずヒンジ代わりにテープで止めていたのですが、さすがに見栄えが悪いのでヒンジ部分を直そうと思いました。


基本的には本体側の穴にピンを入れるタイプですが、エポキシ系の硬化接着剤でちょうど穴に合うボルトを固定することにしました。上側をボルト側に、下側をボルト頭(丸頭)にして上側を少し出し気味にして接着しました。
ヒンジ部の上側の部分

ヒンジ部の下側の部分


少し硬めでしたが元のように収めることができました。

ただ爪の勘合が少し甘めで、脱水などの振動で空いてしまうので、爪の先端に瞬間接着剤を少し盛ってやることで、少々の振動では空かないように調整しました。
全開状態にならないようなストッパがあればいいのですが、なかなかむつかしそうです。
  


Posted by おもちゃシューリーズ  at 00:35Comments(0)DIY

2022年01月03日

おもちゃ修理

先月(12月)持ち帰ったおもちゃの修理を行いました。

一つ目はアンパンマンの「キッズタブレットJr.」というおもちゃで、ボタンを押すと言葉や数字をしゃべります。故障内容は2のボタンだけ反応しないということで、確かにほかのボタンは問題なさそうです。

スピーカーやICなどには問題なさそうなので、2のボタンの接触不良か何かだろうということで、中を見ることにしました。
裏ブタを外してフィルム状のパターン回路を確認したところ、2の部分の接点部には問題なさそうでしたが、両端の回路に錆びのように変色している部分があります。

多分このどちらかの導通がうまくいかなくなっているのではと思いました。導通させるためにどうしようかと思ったのですが、ネットで導電性銅箔テープ (導電性粘着材)というものがあることを知り、試してみることにしました。導電性粘着剤というところに少し不安を感じましたが、とりあえず物は試しです。
先ほどの変色部分に銅箔テープを順番に貼ると下の部分が切れていることがわかりました。

変色部を跨ぐように銅箔テープを貼ると粘着剤もうまく導通しているようで、ボタンを押すと音が鳴るようになりました。

2つ目は犬の背のボタンを押すと音が出るおもちゃですが、音が出なくなったとのこと。

中の配線を確認しようと分解しました。

特に問題なさそうなので、スピーカーが正常かどうか確認したところ、スピーカーが破損しているようで、手持ちのスピーカーにつなぐと問題なく音が出ます。結局スピーカーの交換で終了しました。

以上
次回のおもちゃ修理は
1月8日(土) T-Face A館9階子育て支援センター 
10:30~12:30 修理受付
10:30~14:00 修理預かり品返却
です。  


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