2020年02月02日

絵本の修理

おもちゃの修理を毎月行っている子育て支援センターには、子供がたくさん来るので絵本も置いてあります。先月のおもちゃ修理で、壊れた絵本があったので、預かって直してみることにしました。
どうぶつ絵本1
一冊目は「どうぶつ くらしとかいかた」という本で、いろいろな野生動物の暮らしと飼い方を紹介しています。暮らしはともかく、飼い方を教わってもという気がしたのですが、動物園での飼い方でした。
どうぶつ絵本6
この本は1折りめと10折り目が見返しに貼りこんであり、2折り目から9丁目までが外れてしまっています。針穴部分はそれほど傷んでいないので、綴葉装(てっちょうそう)という縫い方で、外れた折り丁を表紙と裏表紙に固定することにしました。
どうぶつ絵本2
綴じ穴が8か所あるので、4本の糸の両側に針を通してそれぞれの穴から通します。針を8本使うので針が足らず2本は曲げ針を使っています。
どうぶつ絵本3
折り丁を順番に重ねていって、針を上の折り丁の穴に通し、裏側で交差させてまた外に出すを繰り返します。
どうぶつ絵本4
9折りまで進んだところです。このあとどうするか悩んだのですが、折り丁の背に糊を塗って10折り目(裏表紙に貼り込んである折り丁)に綴じることにしました。
どうぶつ絵本5
一晩おいた状態です。綴じ糸が少し太かったので背が厚くなってしまいました。丈夫にと思ったのですがやはりバランスが大事です。
のんたん1
もう一冊はのんたんのシリーズです。
のんたん2
こちらは見返しののどの部分から破れていて、ページもバラバラになっています。こちらも先と同じように綴葉装で綴じるのですが、折り丁の折りの部分が傷んでいるのと補修テープで手直ししてあるのでどうやって補強するかを考える必要があります。また、見返しが外れているので寒冷紗を背に貼り、表紙の見返しと表紙紙の間に貼りこむことになります。
少し時間がかかるので次回にしたいと思います。



  
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Posted by おもちゃシューリーズ  at 16:57Comments(0)製本