2022年04月24日
『中世ヨーロッパ彩色写本展』展示写本の紹介
市民ギャラリーにて、4月28日~5月2日にかけて、彩色写本展を行います。

中世のヨーロッパで作られていた手書きの写本の美しさをぜひご覧いただきたく。 (無料です)
今回は「プトレマイオスの世界地図」と「ベアトゥス写本群の世界地図」を紹介します。
展示している「プトレマイオスの世界地図」は、1406年ヤコボ・アンジェロのラテン語訳になるプトレマイオスの「地理学」の数多くの版の中で、地図的表現および描写の精密さという点で、最も丹念に制作されたものの1つです。

プトレマイオス自身が作成した地図は失われましたが、「地理学」に記された当時の様々な場所(約8000か所)の座標情報が記されており、「地理学」が1300年頃に再評価された際、その座標情報を使い、地図製作者はプトレマイオスの世界像を再構成することができました。現存する最古のプトレマイオス図は、12-13世紀に制作されたギリシャ語表記のものです。
地図は下記の構成になっています。
①居住空間又は既知の世界の地図
②ヨーロッパ図 10図
③リビア・アフリカ 4図
④アジア 12図
下の2点はヨーロッパ図の中のイギリスとスペインの地図です。ギリシャ・ローマ時代の完成度には驚かされます。


一方、ベアトゥスの黙示録註解書に描かれている世界地図ですが、黙示録を含めた聖書には出てこない「世界地図」がなぜ描かれているのか。 これは註解に挿入された「語源論」などを図像化したものだそうです。
これらの地図にはイスラーム圏の都市への言及がないことから、「現実の世界」ではなく「キリスト教徒にとってあるべき世界の世界」が描かれているといえるが、その一方、レコンキスタによって新たにキリスト教圏に組み入れられた都市が次々に付け加えられる点に現実世界の反映を認めることもできる。
久米順子「千年紀を超えて-レコンキスタの進展と盛期中世のベアトゥス写本」等より
このような世界地図をOT図(またはTO図)と呼び、完本22写本のうち14写本に世界地図が描かれています。
キリスト教会は古代科学を異端だとして排撃し、聖書こそが正しいとする価値観を作り出したのです。
中世のキリスト教会においては、地球球体説は否定されました。もし地球が丸いなら、自分たちの足の下(地球の裏側)には、別の人々が暮らしていることになります。これは教会としては許せないことだと見なされたのです。


OT図(TO図)の特徴は、
特徴① 東を上にする
TOマップでは東を上にします。東を上にする理由は、旧約聖書の創世記から読み取れます。神がエデンの園を東の果てに作ったという記述があるからです。
東が上 ← エデンの園は東の果てにある
特徴② 中心は聖地エルサレム
TOマップの中心、つまり円の中心点には、キリスト教の聖地エルサレムが描かれています。
特徴③ T字は川と海
T字は、3つの旧大陸を分ける境界線です。
中心から見て下方(西)へ伸びる線が地中海です。ヨーロッパとアフリカの境界線です。
中心から見て右方(南)へ伸びる線がナイル川(または紅海)です。アジアとアフリカの境界線です。
中心から見て左方(北)へ伸びる線がドン川です。ヨーロッパとアジアの境界線です。
(注:これら境界線とされた地形は、現在の境界線とは異なります)
特徴④ 外周は海
外周は海です。オケアノスと呼ばれます。英語のオーシャンのことです。
この海の外側には何もないわけではなく、外の陸地が存在すると考えられています。
(ジオグラファーズ ~無料で地理を学べるブログサイト~ より 引用)
古代ギリシャ・ローマ時代には「地球は丸い」という科学的根拠に基づいて世界地図が描かれていましたが、キリスト教世界では別の世界がありました。
中世のヨーロッパで作られていた手書きの写本の美しさをぜひご覧いただきたく。 (無料です)
今回は「プトレマイオスの世界地図」と「ベアトゥス写本群の世界地図」を紹介します。
展示している「プトレマイオスの世界地図」は、1406年ヤコボ・アンジェロのラテン語訳になるプトレマイオスの「地理学」の数多くの版の中で、地図的表現および描写の精密さという点で、最も丹念に制作されたものの1つです。
プトレマイオス自身が作成した地図は失われましたが、「地理学」に記された当時の様々な場所(約8000か所)の座標情報が記されており、「地理学」が1300年頃に再評価された際、その座標情報を使い、地図製作者はプトレマイオスの世界像を再構成することができました。現存する最古のプトレマイオス図は、12-13世紀に制作されたギリシャ語表記のものです。
地図は下記の構成になっています。
①居住空間又は既知の世界の地図
②ヨーロッパ図 10図
③リビア・アフリカ 4図
④アジア 12図
下の2点はヨーロッパ図の中のイギリスとスペインの地図です。ギリシャ・ローマ時代の完成度には驚かされます。
一方、ベアトゥスの黙示録註解書に描かれている世界地図ですが、黙示録を含めた聖書には出てこない「世界地図」がなぜ描かれているのか。 これは註解に挿入された「語源論」などを図像化したものだそうです。
これらの地図にはイスラーム圏の都市への言及がないことから、「現実の世界」ではなく「キリスト教徒にとってあるべき世界の世界」が描かれているといえるが、その一方、レコンキスタによって新たにキリスト教圏に組み入れられた都市が次々に付け加えられる点に現実世界の反映を認めることもできる。
久米順子「千年紀を超えて-レコンキスタの進展と盛期中世のベアトゥス写本」等より
このような世界地図をOT図(またはTO図)と呼び、完本22写本のうち14写本に世界地図が描かれています。
キリスト教会は古代科学を異端だとして排撃し、聖書こそが正しいとする価値観を作り出したのです。
中世のキリスト教会においては、地球球体説は否定されました。もし地球が丸いなら、自分たちの足の下(地球の裏側)には、別の人々が暮らしていることになります。これは教会としては許せないことだと見なされたのです。

OT図(TO図)の特徴は、
特徴① 東を上にする
TOマップでは東を上にします。東を上にする理由は、旧約聖書の創世記から読み取れます。神がエデンの園を東の果てに作ったという記述があるからです。
東が上 ← エデンの園は東の果てにある
特徴② 中心は聖地エルサレム
TOマップの中心、つまり円の中心点には、キリスト教の聖地エルサレムが描かれています。
特徴③ T字は川と海
T字は、3つの旧大陸を分ける境界線です。
中心から見て下方(西)へ伸びる線が地中海です。ヨーロッパとアフリカの境界線です。
中心から見て右方(南)へ伸びる線がナイル川(または紅海)です。アジアとアフリカの境界線です。
中心から見て左方(北)へ伸びる線がドン川です。ヨーロッパとアジアの境界線です。
(注:これら境界線とされた地形は、現在の境界線とは異なります)
特徴④ 外周は海
外周は海です。オケアノスと呼ばれます。英語のオーシャンのことです。
この海の外側には何もないわけではなく、外の陸地が存在すると考えられています。
(ジオグラファーズ ~無料で地理を学べるブログサイト~ より 引用)
古代ギリシャ・ローマ時代には「地球は丸い」という科学的根拠に基づいて世界地図が描かれていましたが、キリスト教世界では別の世界がありました。
2月の展示写本の紹介
ライブラリー リエバナ 9月の展示お知らせ
ライブラリー リエバナ 8月の展示内容お知らせ
8月6日(日) 瀬戸の銀座生き生きマルシェに参加します
7月30日(日)は15時閉店です
ライブラリー リエバナ 7月の展示内容お知らせ
ライブラリー リエバナ 9月の展示お知らせ
ライブラリー リエバナ 8月の展示内容お知らせ
8月6日(日) 瀬戸の銀座生き生きマルシェに参加します
7月30日(日)は15時閉店です
ライブラリー リエバナ 7月の展示内容お知らせ